1956-04-30 第24回国会 参議院 内閣委員会 第35号
日本は頼朝以来非常に長い封建生活をした日本の国民です。ことに町人なりあるいは農民はそうであります、それを解放するルネッサンスの運動ですね、個人主義の運動が起りかけてやめてしまったのです。福澤先生のような先覚者が独立自尊というのは、偉くなれというのではない。
日本は頼朝以来非常に長い封建生活をした日本の国民です。ことに町人なりあるいは農民はそうであります、それを解放するルネッサンスの運動ですね、個人主義の運動が起りかけてやめてしまったのです。福澤先生のような先覚者が独立自尊というのは、偉くなれというのではない。
しかし、何しろ長い間封建生活をいたしておりました日本では、基本人権といつても、なかなかのみ込めない。地方においては、まだ人権思想というものが遅れております。これは大げさに申し上げれば、国民全体が自覚することが必要でありまして、これに関係するいろいろの団体なり、機関が力を合せてそういう思想を一掃するようにしなければ、なかなか解決する問題ではないと考えております。
恰も今日の労働攻勢が、日本再建の妨害を策し、更には暴力革命の手段として敢行せられておるやに宣傳し、長き封建生活に慣れた一般國民に呼びかけておる実情であります。良識ある労働階級が、どうしてこんな考え方で動き得るでありましようか。今日の労働攻勢は、決して企業利潤の分配に向けられておるのではない。ましてや政治革命の手段対象など夢想だにしないところであります。